メンタルヘルス コラム

2018年03月01日

〈すべてのひとに〉 生越 亜希子医師

すべての人に                医師 生越 亜希子

 赤ちゃんを除くすべての人に勧めたいものがあります。それはオーソモレキュラー療法といわれる栄養療法です。一般的に行われる栄養指導とは異なります。その人が訴える症状と血液データよりその人の栄養状態や炎症状態を読み取って、サプリメントを含めた食事指導を行います。
そしてサプリメントに含まれる栄養素の量もびっくりするぐらい多いこともしばしば。なぜでしょう?

 花に水をやり忘れました。いつもは表面が湿っている状態を保っていたのに今はカラカラです。しおれています。その場合、いつもより多くの水をあげるでしょう。それと同じです。何かしら症状が出ている状態はある栄養素の不足を表しています。早く不足を埋めてあげるほど症状は早く改善します。アンチエイジングや病気回復には現状維持以上の投資をしなければなりません。市販のサプリメントを飲んで効果がはっきりしないのは不足をなかなか埋めきれないからです。
 じゃあ、注射で。そうはしません。私がオーソモレキュラー療法を気に入っているところでもあるのですが、できるだけ身体の機能を生かして身体にゆだねる。無理に入れても身体の許容範囲を超えてしまっては逆効果。身体は必要なものが整うと自分で自分を整えていきます。
さてさて、疑問を持ちながらここまで読んでくれた方もいるのではないでしょうか?食べ物が回りにあふれている状況で栄養不足なんて起こるの?ふしぎですよね。

 そうなのです。残念なことにほとんどの方が栄養不足なのです。精製された糖質をよく食べたり、アルコールを飲んだり、ストレス状態にあったり。そんなことがビタミンやミネラルを消費していきます。また、脂質を太る元と思って避けている方や食べていると思ってもタンパク質が足りていない方が大勢います。そして、加えられないミネラルは土壌からどんどん少なくなり野菜のミネラル含有量も減っています。私たちは栄養不足が故に栄養を求め、栄養が不十分なものを食べる。そして、栄養が不足している故に使えないものが身体に溜まっていく。そんな悪循環に陥っています。

 机がガタガタしたら文字は書きにくくなり、はさみがさびたら力がより必要になる。そんな状態での作業は効率が悪いですよね。栄養不足の身体は新しい部品に作り替えることができなく、今あるもので頑張っています。あなたの症状は加齢ですか?いえいえ、栄養不足です。だから、もっと楽に生きるためにぜひ試してみてください。

参考文献「マンガでわかる ココロの不調回復 食べてうつぬけ」
    「奇跡のマグネシウム」
     溝口徹先生の著書、セミナー資料
     MSS資料など

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