心臓の筋肉の働きを電気的に記録し、不整脈・心筋の肥大・虚血・伝導障害などの情報が得られます。
医師による聴打診、既往歴や現在治療の有無、自覚症状等の問診から、総合的に身体の状態を把握します。
肥満の程度を示したものです。
体重(s)÷身長(m)÷身長(m)で計算されます。
体重に対して脂肪がどれだけあるかを示したもので、%で表されます。
臓器の周囲にたまる脂肪で、食べ過ぎや運動不足によってたまりやすい脂肪です。
皮膚の下にたまる皮下脂肪とは異なり、改善策を講じることで比較的簡単に減らすことができます。
腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上に加えて、「脂質」、「血圧」、「血糖」の3つに診断基準が設けられ、それらの項目の内2つ以上該当するとメタボリックシンドロームと診断されます。
眼球の固さを測定し、眼球の内圧の変化を調べる検査です。
瞳孔を通して眼の奥に光を当て視神経や網膜、血管などの状態を調べるのが眼底検査です。
分類 | S | H | Kw | Scott |
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意味 | 動脈硬化性変化 | 高血圧性変化 | 高血圧による細動脈の変化 | 糖尿病性変化 |
変化の 度合い | 0〜4 | 0〜4 | 0〜V | 0〜VI |
視力障害につながる黄斑変性や緑内障の初期症状の視神経乳頭陥凹の所見は、眼底検査よりも3次元眼底検査によって正確に診断することができます。
1000Hz(ヘルツ)は日常会話音域、4000Hzは高音域の聴力を測定します。
収縮期血圧(最大血圧)と、拡張期血圧(最小血圧)の2つの指標によって表されます。収縮期血圧、拡張期血圧はそれぞれ、心臓や血管の状態、加齢などによって変化をするため、定期的に血圧を測っていくことで、病気や異常の発見に役立てることができます。
心臓の筋肉の働きを電気的に記録し、不整脈・心筋の肥大・虚血・伝導障害などの情報が得られます。
完全右脚ブロック | 心臓の右心室側の興奮が遅れた状態です。健康な方にも見られる所見で、症状が出ることはほとんどなく、通常は経過観察となることが多いです。 先天性心疾患・高血圧・心筋梗塞・狭心症など右脚ブロックの原因となる疾患がある方は、疾患に対する治療を行います。 |
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陽性T | 心電図波形のT波は、収縮した心臓が元に戻り始める時期にできる波です。 通常はなだらかな山型をしているT波が平坦になった所見で、心筋梗塞や左室肥大、肥満の方などに見られます。 |
高いR波 | R波は心臓が収縮を開始するときに発生します。R波が高い時は、心肥大(左室肥大)の疑いがあることを示しています。高血圧や弁膜症があるとみられることがあります。 |
心室性期外収縮 | 心室からの異常興奮により生じる不整脈です。健康な方にも見られる所見で、飲酒、喫煙、過労、興奮などで増えることがあります。 心室性期外収縮は健康な方では治療の必要がないことが多いですが、心筋梗塞や心不全などの心疾患のある方が心室性期外収縮を頻繁に起こすようになると突然死に繋がる危険な不整脈へと移行することがあるため、抗不整脈薬やカテーテルアブレーションなどの治療が必要となります。 |
Q・QS型 | 心電図のQ波が著しく大きくなる場合をQ型、R波が消失したものをQS型といいます。 心筋梗塞や心筋症などで見られることがありますが、健康な人にも見られます。 |
項目 | 内容 | |
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動脈硬化 | ABI (足関節上腕血圧比) |
足の動脈の詰りの程度を表しています。 値が低くなるに従って、狭窄や閉塞の可能性が高くなります。 |
CAVI (心臓足首血管指数) |
動脈の硬さの程度を表しています。年齢が高くなるに従って値は高くなります。 |
頸動脈の血管壁・血管腔の状態を観察して、動脈硬化の有無・つまり具合等を調べます。
項目 | 基準値 | 検査の説明 | |
---|---|---|---|
貧血 | 赤血球数 (RBC) (万個/μl) |
| 貧血とは、血液中の赤血球の数、またはヘモグロビン(血色素)の量が減少している状態をいいます。赤血球中に含まれるヘモグロビンは、からだの各組織に酸素を運ぶ大切な役割を担っています。ヘマトクリットは血液中に含まれる血球の容積のことです。これらの値が低くなると、貧血が疑われます |
血色素量 (Hb) (g/dl) |
| ||
ヘマトクリット (Ht) (%) |
| ||
MCV (fl) |
| ||
MCH (pg) |
| ||
MCHC (%) | 31〜36 | ||
白血球数 (WBC) (個/μl) | 3500〜9799 | 人間のからだには、病原菌などが侵入した時、白血球が増えて病気に打ち勝とうとする働きがあります。どこかに慢性的な炎症がある時、化膿や発熱が起きている時、あるいは喫煙等でも白血球は増加します。 | |
血小板数 (万個/μl) | 14.0〜37.9 | 血小板は、出血を止める働きをもち、減少すると出血を起こしやすくなります。また、肝機能等の指標としても用いられます。 |
甲状腺は、首の前、喉仏より少し下にあるホルモンを出す臓器です。身体の新陳代謝を調節するホルモンを生産しているので、首が腫れる・体重の急激な増減・脈が速い・だるい・疲れやすいなどの症状が現れます。超音波検査では、のう胞や結節等の有無を調べます。
肺は大きな臓器で、右の図のような部位に分けられています。胸のレントゲン写真では、左右の肺やその中央部(縦隔)にある心臓などの病気がわかります。
連続的にエックス線360度らせん状に回転照射し広範囲に撮影するので、人体を輪切り状にした断層画像として細かく観察することができます。
痰の中の細胞成分を顕微鏡で見る検査です。気管支などの肺門部にできたがん細胞の一部が、痰にまぎれて出てくるものを調べるための検査です。
心陰影の拡大 | 心臓の陰影(白く見えるシルエット)の幅が胸郭の横幅に対して、50%よりも大きくなった状態です。 高血圧症、心不全、心臓弁膜症、心嚢液の貯留や病気ではありませんがスポーツ心臓などで見られることがあります。 |
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孤立性結節影 | 大きさ約5〜30mm程度の単発性の辺縁明瞭な類円形の陰影のことを言います。 良性の腫瘍や肺結核、肺真菌症、非結核性抗酸菌症などで見られることがあります。 |
限局性浸潤影 | 肺胞内への細胞成分や液体成分が入りこんで生じる、周囲との区別がはっきりしない陰影です。 肺結核、肺炎等の肺感染症に見られることがあります。 |
炎症の治癒像 | 細菌やウイルス等による炎症が治癒した跡です。 |
項目 | 検査の説明 |
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肺活量 | 思いきり息を吸い込み、次いで吐き出せる限りの息を吐き出したときの全呼吸気量をいいます。年齢、身長、性別によって計算した予測正常値と比較して、%肺活量を表します。 |
1秒率 | 肺活量を測定する時に最初の一秒間に全体の何%を呼出するかの値です。肺の弾力性や気道の閉塞の程度を示します。弾力性がよく、閉塞がないと%は大きくなります。 |
%1秒量 | 1秒間に吐ける息の量(1秒量)を同じ性別・年齢・身長の標準値と比較した値で、これが低いと慢性閉塞性肺疾患(COPD)の疑いが出てきます。喫煙は%1秒量を下げる最も大きな原因です。 |
肺年齢とは同姓・同年代の方と比較して自分の呼吸機能がどの程度にあるのかを知る指標として開発されました。呼吸機能検査による「一秒量」と「一秒率」の測定値と「身長」を社団法人日本呼吸器学会肺生理専門委員会の「一秒量の標準回帰式(18〜95歳)」に代入し、条件に応じて算出します。
LDLコレステロール値や中性脂肪値が高くなると、動脈硬化が促進され、心臓病や脳血管疾患を発症しやすくなります。コレステロールには、「善玉」と「悪玉」があり、HDLコレステロールは「善玉」と呼ばれ、動脈硬化の進行を抑える働きがあります。またLDLコレステロールは「悪玉」と呼ばれ、動脈硬化を進める原因になります。
項目 | 基準値 |
---|---|
HDLコレステロール (mg/dl) | 40〜 |
LDLコレステロール (mg/dl) | 60〜129 |
中性脂肪(空腹時・食後) (mg/dl) | 〜149 |
項目 | 基準値 | 検査の説明 |
---|---|---|
尿糖 (−) |
糖尿病で血糖値が高いときや、腎臓の機能が低下して尿糖が出る場合があります。また健康な人でも食後や激しいスポーツをしたあと、過度のストレスなどがあるときにも一時的に尿糖が出ることがあります。 | |
血糖 (空腹時・食後3.5時間以上) (mg/dl) | 51〜99 | HbA1cは、1〜2か月間の血糖値のコントロール状態を知ることのできる検査値です。 食事の影響も少なく、過去の平均血糖値を反映するため、最近では血糖値と合わせて糖尿病の指標として用いられています。 |
血糖 (食後3.5時間未満) (mg/dl) | 51〜139 | |
HbA1c (%) | 〜5.5 |
肥満、多量の飲酒、たんぱく質のとりすぎ、激しい運動によって血液中の尿酸値が高くなりすぎると、尿酸が結晶化し、足の親指や関節などに激しい痛みをともなう「痛風」や尿管結石の原因になったり、腎機能の低下をまねいたりします。
項目 | 基準値 |
---|---|
尿酸 (mg/dl) | 3.0〜7.0 |
アミラーゼは膵臓や唾液腺から分泌されるでんぷんなどを分解する消化酵素です。膵臓や唾液腺の病気で値が高くなります。
項目 | 基準値 |
---|---|
血清アミラーゼ (U/l) | 37〜125 |
肝臓は「沈黙の臓器」とも言われ、自覚症状が出にくく、健康診断で初めて肝臓の障害を指摘される人も少なくありません。ただし、肝臓病かどうかの判断は、ひとつの検査だけではなく、いくつかの検査の組み合わせによって行われます。
項目 | 基準値 | 検査の説明 |
---|---|---|
AST(GOT) (U/l) | 〜31 | 肝臓の障害を示唆する最も代表的な検査値です。特にAST、ALTは肝臓の機能や心臓の異常の発見に大きな威力を発揮します。またγ-GTPは、肝臓や胆道に障害があるときに値が高くなります。アルコールに反応しやすく、お酒を飲みすぎると高くなります。 |
ALT(GPT) (U/l) | 〜40 | |
γ-GT(γ-GTP) (U/l) |
|
|
ALP(IFCC) (U/l) | 〜113 | |
LDH(IFCC) (U/l) | 〜222 | |
コリンエステラーゼ (U/l) |
|
|
尿ウロビリノーゲン | (N) | 肝臓の病気や赤血球が壊れる病気(溶血性黄疸など)、心臓の病気などの影響で尿中にでてきます。 また、がんこな便秘、運動、疲労、飲酒などでも(+)となることがあります。 |
B型肝炎、C型肝炎に感染していないかどうかを調べます。
項目 | 基準値 | 検査の説明 |
---|---|---|
HBs抗原 | 〜0.04 | 現在B型肝炎に感染中であるかどうかを調べる検査です。 |
HBs抗体 | - | 過去にB型肝炎ウイルスに感染したかどうかを調べる検査で、これが陽性であれば、B型肝炎ウイルスが体内に入っても、防御する能力を持っていることを表しています。 過去の感染歴を調べる検査の為、基準値がありません。 |
HCV抗体 | 〜0.9 | C型肝炎ウイルスに感染していないかどうかを調べる検査です。 |
胃の形や粘膜面の凹凸を、バリウムを使って写し出し、胃潰瘍や胃炎、ポリープ、胃がんなどを調べます。胃の状態(胃液や粘液、胃の動き)や撮影条件によっては、正確に写し出されないこともあります。それらを確定するために、次の検査として内視鏡検査を行います。
ファイバースコープを口から飲み込み、食道・胃・十二指腸の内側を直接撮影します。もし病変があればその組織細胞を採取し、病理学的に調べることができます。
「ペプシノゲン」という物質の血中濃度を測定することで胃粘膜の萎縮具合を調べる検査で、胃がん検診にも応用されています。萎縮が進んだ胃は胃がんになりやすいと考えられています。
胃がヘリコバクター・ピロリ菌に感染していないか調べる検査です。ヘリコバクター・ピロリ菌は胃粘膜にダメージを与え、胃や十二指腸のさまざまな病気の引き金になると考えられています。
ピロリ菌感染およびペプシノゲン検査陽性が胃がんの発生に深く関わっていることがわかってきました。このことから、ペプシノゲン検査とピロリ抗体価を測定し、3群に分類(ABC分類)して進める検査法が推奨されています。
ABC分類 | ヘリコバクター・ピロリ抗体検査 | ||
---|---|---|---|
陰性 | 陽性 | ||
ペプシノゲン検査 | 陰性 | A | B |
陽性 | C |
おおむね健康的な胃粘膜で、胃の病気になる危険性は低いと考えられます。逆流性食道炎などピロリ菌に関連しない病気に注意しましょう。未感染の可能性が高いですが、一部にはピロリ菌の感染や感染の既往がある方が含まれます。一度は内視鏡検査などの画像検査を受けることが理想的です。
少し弱った胃粘膜です。胃潰瘍・十二指腸潰瘍などに注意しましょう。胃がんのリスクもあります。内視鏡検査を受けましょう。ピロリ菌の除菌治療をお勧めします。
萎縮の進んだ弱った胃粘膜と考えられます。胃がんになりやすいタイプと考えられます。定期的な内視鏡検査をお勧めします。ピロリ菌の除菌治療をお勧めします。
胃粘膜萎縮 | 胃に炎症が起こった状態が続くと、胃液や胃酸を分泌する組織が減少して、胃の粘膜の萎縮が起こります。原因としては、ヘリコバクターピロリ菌の感染やストレス、暴飲暴食などがあります。 |
---|---|
胃炎 | 胃粘膜の炎症の総称が「胃炎」です。食べすぎ、飲みすぎ、ストレスなどが原因の「急性胃炎」とヘリコバクターピロリ菌の感染などが原因の「慢性胃炎」があります。 |
粘膜不整 | 通常、胃粘膜の表面は平滑ですが、凹凸ができてしまっている状態のことを言います。 慢性胃炎や胃がんなどが疑われるため、胃カメラやヘリコバクターピロリ菌の検査を受けることをお勧めします。 |
胃ポリープ | 胃の粘膜表面がいぼのように盛り上がった形状のものです。最も多いのは胃底腺ポリープですが、ほかにヘリコバクターピロリ菌感染に関連した過形成性ポリープや腺腫などがあります。小さなポリープは経過観察となることが多いですが、2cm以上のもので、増大傾向や出血傾向があるものや、がん化の可能性があるものは内視鏡的な治療の適応となります。 |
胃隆起性病変 | 胃粘膜が盛り上がった病変で大きめのものや形がいびつな場合を隆起性病変と言います。 胃粘膜下腫瘍などの良性病変と胃がんなどの悪性病変があります。経過観察または内視鏡による精密検査が必要です。 |
食道裂孔ヘルニア | 食道が横隔膜を通る部位を食道裂孔といい、腹部にある胃の一部が同部またはその近傍から胸部内に入り込んだ状態です。肥満や加齢などが原因となって起こり、逆流性食道炎を起こしやすくなります。 |
---|---|
逆流性食道炎 | 食道と胃のつなぎ目にある下部食道括約筋が緩むことで、胃の内容物(主に胃酸)が食道に逆流し、食道に炎症を起こす病気です。 胸焼けやげっぷなどの呑酸(どんさん)症状・のどの違和感・声のかすれなどが主な症状ですが、症状がないこともあります。 |
バレット食道 | 食道の扁平上皮が胃粘膜に近い円柱上皮に置き換わった状態です。 バレット食道の原因としては、胃酸の逆流が考えられます。胃酸の逆流によって食道の粘膜がただれ、これが治癒する過程で胃の円柱上皮が上がってきて、粘膜が変性します。 |
異所性胃粘膜 | 胃粘膜が胃以外の食道や十二指腸に存在するものです。先天的のものと後天的なものに分けられます。多くは先天的なもので、頸部食道(食道の入り口のところ)にみられることが多いです。後天的なものは胃酸による慢性的な刺激などが誘因となる場合があります。がん化することは極めて稀です。 |
カンジダ性食道炎 | 食道感染症の中で最も多いもので、口腔内に存在する真菌(カビ)が食道内で増殖して食道に炎症を起こしたものです。免疫力が低下した時、加齢などが原因となって起こります。胸焼け、飲み込む時の違和感、胸のつかえ感などが主な症状です。 |
粘膜下腫瘍 | 粘膜の下(粘膜下層・粘膜筋板・筋層)から発生する腫瘍です。 良性腫瘍では筋腫・脂肪腫・嚢胞、悪性腫瘍では肉腫・消化管間質腫瘍などがあります。 |
消化管からの出血の有無を調べる検査で、出血があれば陽性になります。主に大腸がんの早期発見に役立ちます。
腹部超音波検査は、小さな探触子(プローブ)をからだにあてるだけで、腹部にあるさまざまな臓器の異常や疾患を早期にみつけることのできる、受診者にとって非常に楽で簡便な検査です。
近年、増加している肝臓がんをはじめ、これまで「難治がん」とされてきた膵臓がん、あるいは胆のう・胆管がん、腎臓がんなども見つけることができる検査法として、超音波検査は急速に広がっています。
脂肪肝 | 肝臓に脂肪が貯まった状態。 アルコール多飲、過食、肥満などが原因となることが多く、肝機能障害を伴うことがあります。 |
---|---|
肝嚢胞 | 肝臓内に生じた水疱状の変化で、被膜の中に水や脂状の液を満たしています。 徐々に数が増加したり、大きくなったりしますが、ほとんどが無症状です。 基本的には肝機能に影響を及ぼしませんが、肝臓の腫瘍との区別がつかない場合には精密検査が必要です。 |
肝血管腫 | 肝臓は血管が豊富なため、血管の一部が毛糸の球のように腫瘤状の変化をすることがあります。 良性なので基本的には放置可能ですが、腫瘍との区別がつかない場合には精密検査が必要です。 |
肝腫瘍 | 肝臓の腫瘍には良性腫瘍から悪性腫瘍まで様々な腫瘍があります。 |
肝腫瘤 | 腫瘍の可能性の低い結節像(炎症後の瘢痕など)を肝臓に認めます。 |
胆管拡張 | 肝外胆管(肝臓から十二指腸への胆汁の通り道)が8mm以上(胆嚢摘出後は11mm)に拡張した状態です。 胆管結石や腫瘍が疑われる場合には専門医のいる総合病院や大学病院受診をお勧めします。 |
---|---|
胆管気腫 | 胆管内にガス像を認める状態です。膵臓・胆道の手術の既往のある方や細菌感染による胆管炎などで見られます。 |
胆嚢ポリープ | 胆嚢壁の一部から発生した隆起状の変化で、ほとんどはコレステロールポリープです。 直径が10mmを超えるポリープは治療(切除)の適応になります。 また、数の増加や急激なサイズの増大も治療が必要です。 |
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胆嚢腺筋腫症 | 胆嚢の壁が全体あるいは限局的に厚くなる良性の疾患です。 |
びまん性胆嚢壁肥厚 | 胆嚢壁がびまん性に肥厚した状態です。原因としては、慢性的な胆嚢の炎症などがあります。 |
胆嚢気腫 | 胆嚢内にガス像を認める状態です。膵臓・胆道の手術の既往のある方や細菌感染による胆管炎などで見られます。 |
胆石 | 胆嚢内に形成された結石のことです。胆嚢炎や胆管炎の原因となります。 急性の炎症を併発すると上腹部痛、発熱、黄疸などが見られます。 |
膵嚢胞 | 膵臓にできた液体が貯留した袋状の病変です。 急性膵炎や慢性膵炎などの炎症に伴って発生する良性のものから腫瘍性のものまで様々な種類があります。 |
---|---|
膵管拡張 | 膵液の流れが妨げられ、膵管が太くなった状態です。原因としては、慢性膵炎、膵石や腫瘍が考えられます。 |
膵石 | 膵臓の膵管にできた石のことです。慢性膵炎の方に多く見られます。膵石が大きくなると膵液の流れが妨げられ、上腹部痛や発熱などの症状があらわれることがあります。 |
副脾 | 脾臓の近くに存在する脾臓と同じ組織の1〜2cm大の腫瘤です。 単発や多発するものがありますが、特に精密検査や治療の必要はありません。 |
---|---|
脾腫 | 慢性肝疾患(肝硬変など)や血液疾患などが要因で脾臓が腫れて大きくなった状態です。 |
脾嚢胞 | 脾臓に液体が貯留した袋状の病変です。脾嚢胞の多くは良性のものです。 |
腎嚢胞 | 腎臓にできた液体が貯留した袋状の病変です。多くの腎嚢胞は無症状で、特に治療の必要はありませんが、遺伝性の多発性嚢胞腎や単発でも大きく周辺臓器を圧迫し障害がある場合は精密検査や治療(外科的手術など)の適応となることがあります。 |
---|---|
腎石灰化または結石 | 腎臓の中で尿酸やシュウ酸がカルシウムと結合して石灰化を起こし、沈着・集合すると結石になることがあります。腰痛や腹痛、血尿などの症状がある場合には、内科もしくは泌尿器科を受診して下さい。 |
腎嚢胞性腫瘤 | 腎嚢胞の内部に隔壁(しきり)や石灰化を伴う場合を腎嚢胞性腫瘤といいます。加齢とともに増加します。 |
腎血管筋脂肪腫 | 腎臓の中にできる血管と筋・脂肪組織からなる良性腫瘍です。腫瘍が大きい場合には、外科的手術の適応となることがあります。 |
腎盂拡張 | 尿の流れが妨げられ、腎臓の一部である腎盂が拡張した状態です。結石や腫瘍が原因となっていることがあります。 |
描出不能 | 食事を摂った後や腸内にガスの貯留が多い、皮下や腹腔内の脂肪量が多い場合に、超音波が深部まで十分に届かず、目的の臓器が見えにくいことがあります。 |
項目 | 基準値 | 検査の説明 |
---|---|---|
尿蛋白 | (−) | 腎臓や尿細管などに障害が生じると、尿にたんぱくが漏れ出てきます。尿たんぱくは、健康な人でもごくわずかに認められることがあります。 |
尿潜血 | (−) | 腎臓、尿管、膀胱、尿道などの尿の通り道になんらかの異常があると、尿中に赤血球が含まれることがあります。健康な人でも、尿にごくわずかに赤血球が混じることがありますが、その程度であれば検査結果は陰性になります。 |
尿素窒素 (mg/dl) | 〜20.0 | 体内のたんぱく質がエネルギー源として使われた後にできるいわば「燃えかす」が尿素窒素です。腎臓や尿路にこれといった異常がなくても、たんぱく質をたくさん摂取したり、軽い脱水症状のときなどに高い値を示すことがあります。 |
クレアチニン (mg/dl) |
|
腎臓の働き、尿管、膀胱、尿路の障害を知るための検査です。数値が高くなると腎機能の低下が疑われます。 |
eGFR (ml/min/1.73m²) | 60.0〜 | 腎臓にどれくらい老廃物を尿へ排泄する能力があるかを示したものです。数値が低いほど腎機能の低下が疑われます。 |
尿PH | 5〜7 | 尿が酸性の状態か、アルカリ性の状態かを調べる検査です。 |
尿沈渣 | 尿を試験管にとって遠心分離器にかけ、管の底に沈殿している固形成分の種類と数を調べるものです。 |
PSA | 前立腺にのみ見られるタンパク抗原ですが、これが基準値を超えて上昇した場合に前立腺がんが存在することがあります。 |
---|
CRPは炎症や病気などでからだの組織が壊れたときに血液中に増えるたんぱく質で、リウマチ様関節炎やリウマチ熱を中心に、いろいろな病気の発見に用いられます。
項目 | 基準値 |
---|---|
CRP (mg/dl) | 0〜0.45 |
主に慢性関節リウマチの診断に使われる検査ですが、ほかのウイルス性疾患が起こっている場合でも陽性を示すため、診断は他の血液検査と組み合わせて行われます。
項目 | 基準値 |
---|---|
RF (U/ml) | 15以下 |
TPHA (−) |
TPHAとは、梅毒トレポネーマと呼ばれる細菌(抗原)に対する抗体であり、梅毒感染時に認められる特異的な抗体です。 |
---|---|
RPR (−) |
RPRは、性感染症の一種である梅毒の活動性をあらわす指標です。梅毒の感染以外では、自己免疫疾患や肝炎などでも稀に陽性を示すことがあります。 |
CA19-9 エラスターゼ1 CEA |
膵がんで高率に高値となる腫瘍マーカーの組み合わせです。 この中で陽性高値となるものがあれば、腹部超音波検査や腹部CT検査を受けることが望まれます。 |
---|---|
CA125 | 卵巣がんに高い特異性を有し、子宮内膜症でも高値になることから、これらの診断補助や経過観察に有用であると考えられます。 |
AFP | 肝臓がんで高率に高値となる腫瘍マーカーです。肝臓がん以外には、妊娠や肝炎、肝硬変などでも値が上昇することがあります |
ナトリウム | 体内の水分量やPHを一定に保つよう調整する働きをしています。 |
---|---|
カリウム | 身体の機能を正常に保つために必要不可欠なミネラルです。腎臓の働きが低下している場合は、カリウムを尿中に排泄する機能が弱くなっているため、カリウムが体内に溜まりやすくなります。 |
クロール | ナトリウムと同様、体内の水分量やPHを一定に保つよう調節する働きをしています。 |
カルシウム | カルシウムは骨の維持に加え、筋肉や神経、ホルモン分泌が正常に働くために必要不可欠です。 |
無機リン | リンの80〜90%が骨や歯に含まれ、カルシウムと共存しています。 |
乳房にひきつれやくぼみ、しこりがないか、リンパ節が腫れていないかなどを調べます。
乳房専用のX線撮影機で行う検査です。触診では分かりにくい小さなしこりも発見できます。
乳房に超音波をあて、その反射波を映像化して乳房の断層像を調べます。がんと識別の難しい乳腺症やのう腫の診断にも威力を発揮しています。
視診で、膣や頸管にトラブルはないかなどを診察します。またがんの発生しやすい部分を綿棒やブラシでこすりとって細胞を調べます。子宮体部がんの検査をすることもあります。
ベセスダ システム表記 | 推定病変 | |
---|---|---|
標本の適否 | 適正 不適正 | |
細胞診判定 | 陰性 NILM | ■炎症・微生物 ■非腫瘍性所見 |
■扁平上皮系異常(Hb) | ||
ASCーUS | ■軽度扁平上皮内病変疑い | |
ASCーH | ■高度扁平上皮内病変疑い | |
LSIL | ■HPV感染 ■軽度異形成 | |
HSIL | ■中等度異形成 ■高度異形成 ■上皮内癌 ■微小浸潤扁平上皮癌疑い | |
SCC | ■微小浸潤扁平上皮癌推定 ■扁平上皮癌 | |
■腺系異常 | ||
AGC | ■腺異型または腺癌疑い | |
AIS | ■上皮内腺癌 | |
Adenocarcinoma | ■腺癌 | |
■その他 | ||
Other | ■その他の異型細胞・悪性細胞 |
単位体積あたりの骨量を測定する検査です。骨粗しょう症のリスクを調べることができます。
最大値(若年成人平均値)比較と同年齢比較をもとに判定します。
最大値比較% | 同年齢比較% | |
---|---|---|
A 正常範囲内 | 90〜 | |
B 軽度有所見 | 80〜89 | 90〜 |
C 要経過観察 | 80〜89 | 〜89 |
D 要受診 | 〜79 |
MRI検査とは、放射線を使用せず、磁気と電波を用いて撮影する検査です。
脳梗塞、脳出血の原因となる動脈硬化、くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤をはじめとした血管奇形や、脳腫瘍について調べます。
心拍に合わせ心臓の撮影を行います。低線量の放射線で、心臓の筋肉に血液を送っている冠動脈の石灰化を調べます。
MRI検査とは、放射線を使用せず、磁気と電波を用いて撮影する検査です。
心筋梗塞の原因となる冠動脈の動脈硬化や心不全の原因となる心臓の機能障害を調べます。
超音波を使って心臓の様子を画像に映し出して診断する検査です。心臓の形の異常、心臓弁や心臓各部の実際の動きが分かります。
血管内皮機能検査。低下している方は動脈硬化が進行しやすいため、注意してください。